「介護業界で今後も働きたいけど、キャリアアップするにはどうすればいい?」
「少しでも収入を上げて働きたい」
既に介護職員として働いている方もこれから介護職員として働く方も、一般的に給与水準が低いと言われる介護業界でのキャリアアップについて不安がある方も多いのではないでしょうか。
介護職は資格がなくても働けますが、国家資格を取得して活躍する道や管理職で活躍する道など、さまざまな選択肢があります。
このページでは、介護職でのあらゆるキャリアアップモデルを紹介しますので、目標を見つける際の参考にしてください。
介護職のキャリアアップは、「資格取得を目指す」「より高度な資格を取得する」「管理職などの役職を目指す」といった道筋があります。
資格取得のステージは、介護職のスペシャリストを目指すステージです。介護職のスペシャリストとして5年程度の経験を積んだ後は、その経験を活かして新たなチャレンジを目指すステージに上がれます。
また、デジタル技術の進歩によって、介護業界でもICTスキルの習得が求められるようになりました。デジタルヘルスケアの領域も目指せます。
介護業界で働く場合には、「資格が必要な専門職」と「資格が不要な職種」があります。キャリアアップを目指す場合には、まずはこの点について理解しておくことで、どの資格を目指すかの判断がつけやすくなります。

前述の通り、介護職は資格がなくても働くことができます。
しかし逆に言えば、資格を持っていれば他の職員と差別化でき、キャリアアップも可能です。
また介護業界は、キャリアアップの道筋が分かりやすい業界です。
まだ持っていない資格がある場合や自分のステップが分からない場合は、一度介護職の資格を見直すよいでしょう。
ここでは、介護職員の資格取得によるキャリアアップを詳しく解説します。
資格や経験がなく介護職を始めた人が最初に目指したい資格が「介護職員初任者研修」です。以前のヘルパー2級に相当する資格です。
所定のスクールで130時間のカリキュラムを受講して、修了試験に合格すれば、厚生労働省から資格取得の認定を受けられます。身体介護と生活介護に関する基礎的な知識と技術を学べる研修です。
この資格を取得すれば、介護保険制度のサービスを提供する事業所で働けるようになります。介護職の最初のステップです。
この研修を修了すると、食事介助や入浴介助、排泄介助のようなサポート全般を行えます。介護職は資格や経験がなかったとしても始めやすい仕事ではあるものの、資格取得によりスキルを身につけることで、さらに利用者のサポートをスムーズに行えるようになります。
また無資格の場合、利用者の身体介助を行う際は有資格者の監督が必要ですが、初任者研修を修了すると1人でも身体介助を行えるようになります。さらに訪問介助を行えるようになるため、さまざまな経験を積めます。
初任者研修よりさらに幅広い知識や技術を習得できるのが「介護福祉士実務者研修」です。以前のヘルパー1級と介護職員基礎研修が一本化され、介護福祉士実務者研修となりました。
介護業界での上位資格です。国家試験の介護福祉士を目指す人は取得しておきたい資格です。初任者研修を取得していなくても受講できます。所定のスクールで20科目450時間のカリキュラムを修了することが必要です。
実務者研修の資格を取得することで、活躍の幅が広がり、サービス提供責任者として働くこともできます。転職にも有利です。
介護福祉士実務者研修では、介護に関する知識を学べる点に加えて、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアを学べます。実務者研修課程終了後、「喀痰吸引等研修」の受講によって介護職員も医療的ケアを行えるようになるため、活躍の場を広げることに繋げられます。
特に特別養護老人ホームや老人保健施設など医療的ケアが必要となる職場でも活躍しやすくなりますので、今後転職する可能性がある人や、さまざまな職場で活躍したいと考えている場合は受講しておくことがおすすめです。
「介護福祉士」は、介護職のスペシャリストとして有名な国家資格です。リーダー職や新人教育を担当することができます。
専門的な知識を習得している証明になり、介護職で唯一の国家資格であることから、他の資格より平均給与が高く、転職にも有利です。
介護福祉士の受験には筆記と実技がありますが、step⓶の実務者研修を取得している場合は、実技試験が免除になります。ただし、介護福祉士は、実務者研修を修了していることが前提となる試験です。
ほとんどの受験者は実技が免除され、筆記のみでの受験となります。
また、介護福祉士の資格取得によって責任ある仕事を任される機会が増えると考えられます。将来的に管理職やサービス提供責任者として活躍できる可能性も高められますので、キャリアアップしたいと考える人は挑戦するのがおすすめといえます。
介護福祉士の資格を持っている場合、前述の通り転職にも有利に働くケースが多くなります。家庭の事情やライフステージの変化により転職を選択する可能性も考えると、介護業界で長く働きたいと考えている場合には取得を目指すことがおすすめといえます。
介護福祉士からのキャリアアップもさまざまな選択肢があります。介護福祉士としてのスキルアップはもちろん、他の職種や資格を目指すことも可能です。
たとえば、ケアマネージャー、生活相談員、サービス提供責任者、施設長・管理者、看護師、理学療法士、作業療法士、認定介護福祉士、社会福祉士などがあります。
どのような方面で活躍したいのかを決めて、キャリアアップの計画を立てることが大切です。
介護に関する資格のひとつとして「認定介護福祉士」と呼ばれる資格があります。介護福祉士を取得した後、よりキャリアアップを目指したい場合に取得するのがおすすめの資格です。
認定介護福祉士は2015年に認証・認定が開始された資格であり、取得により介護福祉士よりも広い範囲にわたって活躍できる知識やスキルを身につけられます。例えば、医療やリハビリ、福祉用具、社会的な支援など広い知識と介護の実践力や指導力、サービス管理の分野に関する知識、生活支援や地域の介護力を高める能力などの取得が目指せます。
資格を取得してキャリアアップしていけば、給与アップも期待できます。令和4年に厚生労働省が発表したデータでは、資格ごとの平均給与は以下のようになっていました。
参照元:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」( https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04kekka.pdf)
資格なしと比べて初任者研修を取得していると3万円程度収入が高い傾向があります。また、初任者研修より介護福祉士のほうが3万円程度高いです。介護福祉士はハードルが高いと感じる場合でも、初任者研修からはじめることで、給与アップにつながります。
介護業界においてキャリアアップを図る際、資格の取得だけでなく、役職への昇進も重要な要素です。各役職には特定の役割や責任が伴い、それぞれ異なるキャリアパスが用意されています。
ここでは、主要な役職とその役割について解説し、どのようなキャリアを築くことができるのかを見ていきます。
サービス提供責任者は、訪問介護事業所における重要な役職です。この役割には、介護サービスの提供に関する全般的な管理と調整が含まれます。
具体的には、利用者のケアプランに基づいて、介護スタッフの配置やスケジュールを管理し、サービスが適切に提供されるよう監督します。また、利用者やその家族とのコミュニケーションを通じて、サービス内容の見直しや改善を行うことも重要な業務です。
サービス提供責任者は、介護現場での実務経験と専門的な知識が求められるため、実務者研修や介護福祉士の資格を取得した上で、さらなる経験を積むことが必要です。この役職に就くことで、チームリーダーとしてのスキルを磨き、次のキャリアステップへとつなげることができます。
生活相談員やケアマネージャーは、介護施設や在宅ケアで利用者を支える重要な役職です。生活相談員は、施設内で利用者やその家族の相談に応じ、生活上のサポートを行います。また、ケアマネージャー(介護支援専門員)は、利用者一人ひとりに合ったケアプランを作成し、その実施を管理します。
これらの役職は、介護福祉士や社会福祉士の資格を持ち、実務経験を積んだ上で目指すことができます。ケアマネージャーになるためには、特に介護支援専門員の資格が必要であり、介護や福祉に関する幅広い知識が求められます。これらの職位に就くことで、現場での実務経験を活かしつつ、より戦略的かつ管理的な役割を担うことが可能となり、キャリアの幅が広がります。
施設長や管理者は、介護施設全体を運営・管理する役職で、介護職のキャリアの中でも最高峰に位置します。施設の運営方針の決定やスタッフの管理、施設の財務管理、地域社会との連携など、多岐にわたる業務を担当します。施設全体の品質を維持し、利用者が安心して過ごせる環境を提供する責任があります。
この役職に就くためには、長年の実務経験やリーダーシップスキルが必要です。また、介護福祉士やケアマネージャーの資格に加え、社会福祉士や認定介護福祉士など、さらなる資格を持つことが望ましいです。施設長や管理者として成功するためには、業務管理や人材育成の能力が不可欠であり、これらのスキルを磨くことで、介護業界でのキャリアをさらに発展させることができます。
介護職としてキャリアアップを目指していくだけではなく、その経験を活かして他業種に転職することによりキャリアアップを目指せます。ここでは、介護職としての経験を活かせる職種を紹介していきます。
介護福祉士から看護師を目指すことにより、介護の観点を活かしながら看護計画を立てられるなど、医療・福祉両面から患者支援を行えるメリットがあります。また、看護師の資格取得により介護職では行えない医療行為を提供できるようになります。
ただし看護師として働くには、文部科学省指定の学校などで3年以上のカリキュラムを修了した上で、看護師国家試験に合格する必要があります。
理学療法士は、主に運動機能が低下した状態にある人に対し、運動機能の維持・改善を目的にリハビリテーションを行っていきます。具体的には、関節の可動域拡大や筋力の強化などを行うことにより、自立した日常生活を送れるようにサポートを行います。理学療法士は介護施設ではリハビリを行ったり、機能訓練士として勤務したりします。
理学療法士の資格を取得するには、大学や専門学校で所定の養成課程を修了した後、理学療法士国家試験に合格することが必要。資格の取得により、理学療法士として働けます。
高齢者や身体的・精神的な障がいを持つ人を対象として、日常生活に必要な動作のリハビリテーションを行っていくのが作業療法士です。身体機能に対するアプローチのほか、精神面におけるサポートも行っていきます。
作業療法士は病院や介護施設、障がい者施設などさまざまな場所で活躍していますが、作業療法士になるには大学や専門学校で所定の養成課程を修了した上で、国家試験に合格することが必要です。

ケアマネージャーは、ケアプラン作成やサービス事業者との仲介を行います。要介護者や家族からの相談に対し、どのような介護を行っていくのが良いのかを検討します。
ケアマネージャーは介護職員からのスキルアップを考える人から人気が高い職種ですが、介護支援専門員実務者研修の試験に合格する必要があり、さらに1年以内に合計87時間の介護支援専門員実務研修を修了することで資格の取得ができます。国家資格ではないものの、難易度は高い資格とされています。
2004年に、質の高いケアマネージャーの育成を目的として創設された資格です。ケアマネージャーの上位資格として位置付けられているもので、受験するには「ケアマネージャーの資格を持っていること」「ケアマネージャーとしての実務経験」の2点が必要となります。
ケアマネージャーとしてのスキルアップやキャリアアップを目指す場合には、取得を目指すことがおすすめです。
2006年の介護保険法の改正により誕生したのが「主任ケアマネージャー」です。ケアマネージャーの上位に位置する資格であり、通常のケアマネージャー業務に加え、新人をはじめとする地域のケアマネージャーの支援・指導・育成・相談対応など幅広い業務を担当します。主任ケアマネージャーになるには試験等はなく、経験年数やスキルなどが総合的に判断される形になります。
社会福祉士は国家資格のひとつであり、1987年に誕生した資格です。こちらの資格を取得することにより、福祉に関する相談援助に関する専門的な知識や技術を身につけられます。
社会福祉士の仕事は職場・職種により多岐にわたりますが、業務の中心となるのは「相談業務」となります。福祉の現場において支援が必要な人の相談に乗り、さまざまなニーズを理解した上で必要な社会福祉サービスにつなげるサポートを行います。福祉施設のほか、医療ソーシャルワーカーとして病院に勤務する、スクールソーシャルワーカーとして学校に勤務するといったケースもあります。
介護職においてキャリアアップは、個人のスキル向上だけでなく、業界全体の質の向上にも直結します。介護現場では、専門的な知識と実践力が求められ、それを備えることで、利用者に対するケアの質が向上します。
キャリアアップは、介護職にとって多くのメリットをもたらします。まず、給与や待遇の向上が挙げられます。資格を取得し役職に就くことで、給与のベースアップや福利厚生の充実が期待できます。
次に、専門性の向上が挙げられます。キャリアアップの過程で学ぶ知識や技術は、より高度なケアを提供するための力となります。
さらに、キャリアアップは仕事への自信を深め、業務に対するやりがいや達成感を増すことにもつながります。これらのメリットは、個々の介護職員がより質の高いサービスを提供するための強力な原動力となります。
介護業界には、多様なキャリアの可能性が広がっています。現場での介護職員から始まり、資格を取得することで、サービス提供責任者、ケアマネージャー、さらには施設長や管理者といった役職へのステップアップが可能です。
また、介護福祉士や社会福祉士といった専門資格を取得することで、さらなるキャリアの選択肢が広がります。これらのキャリアパスは、専門的な知識と経験を積むことで実現可能であり、自身の志向や目標に応じて多様な進路を選択できる点が、介護業界でのキャリアの魅力と言えます。
介護職でのキャリアアップを成功させるためには、日々の業務をこなすだけでなく、積極的にスキルを磨き、人脈を広げることが重要です。
ここでは、キャリアアップを実現するために具体的に取り組むべきアクションについて解説します。
キャリアアップを目指す際には、スキルアップを図ることが不可欠です。介護業界では、さまざまな研修やセミナーが定期的に開催されており、これらを積極的に活用することで、専門知識を深めたり、最新の介護技術を学ぶことができます。例えば、実務者研修や管理職向けのリーダーシップ研修など、自分のキャリア目標に合ったプログラムを選択しましょう。
研修やセミナーに参加することで、日常業務では得られない知識や視点を学び、即戦力として現場で活かせるスキルを身につけることができます。また、他の参加者と情報交換する機会も多く、異業種や他施設の状況を知ることで、自身の視野を広げることが可能です。これにより、キャリアアップのための確かな土台が築かれます。
介護業界でのキャリアアップには、人脈形成とコミュニケーション能力の向上が大きな鍵を握ります。職場内外での人脈は、情報共有やアドバイスを受ける際に非常に有益です。特に、管理職やリーダーを目指す場合、効果的なチームマネジメントには、信頼関係を築く能力が求められます。
人脈を広げるためには、職場の同僚や上司だけでなく、研修や業界イベントで出会った他施設のスタッフとも積極的に交流することが大切です。また、定期的なコミュニケーションを心掛けることで、いざというときに頼りになるネットワークを築くことができます。これらの人脈は、キャリアアップの際に強力なサポートとなり、新たな機会を得る助けにもなります。
キャリアアップを計画する際には、キャリアコンサルティングの活用も有効です。キャリアコンサルタントは、個々の目標や適性に基づいて、最適なキャリアパスを提案してくれる専門家です。自分の強みや改善点を客観的に把握し、具体的な行動計画を立てることができます。
特に、どの資格を取得すべきか、どのような役職を目指すべきか迷っている場合や、キャリアチェンジを考えている際には、専門的なアドバイスが非常に役立ちます。キャリアコンサルティングを受けることで、自分にとって最適な進路を見つけ、効率的にキャリアアップを進めることが可能になります。
これらのアクションを実践することで、介護職でのキャリアアップを成功させるための確かな基盤が築けます。自ら積極的に動き、スキルや人脈を強化していくことが、目標達成への近道となるでしょう。
介護職のキャリアアップは、初任者研修から実務研修へステップアップし、介護福祉士にチャレンジするのが王道です。介護福祉士取得後は、目指す方向性によって幅広い選択肢があります。自分の目標を見つけることが大切です。キャリアアップをしたい場合は、エージェントに相談したり、求人一覧を調べてみたりするといいでしょう。

介護資格スクール「未来ケアカレッジ」の運営も行なっている「未来ケアワーカー」。
介護業界の資格情報に詳しいことに加えてサポートも手厚く、キャリアアップしたい介護士には心強い存在です。
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介護現場を熟知している専門スタッフが就職後までフォローするので初めての夜勤も挑戦しやすいです。ほかにも施設の雰囲気や利用者との関係など実際の状況についても親身に対応し、二人三脚で伴走します。
※2023年12月時点調べ